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スケルトン工事とは?なぜそれをする必要があるのかについて解説

日本語,スタッフブログ,建築コラム

お世話になっております。
オフィスの原状回復ドットコムのYでございます。
弊社は東京池袋を中心に関東一円でLGS工事やボード工事、
GL、クロス・床仕上げ工事など内装工事一式を手がける内装会社です。

 

今回は、前回記事の補足的な説明として

スケルトン工事

とは何か、またそれに関連した事柄についてお話させていただきます。

 

■スケルトン工事 とは

スケルトンとは、「骨」の意味合いを持ちますが、
スケルトン工事とはオフィスや店舗、一般住宅において、退去の際に
建物の骨組み=躯体だけを残し、すべて解体をする工事」を指します。

躯体(くたい)とは、建物の基礎や柱、梁、耐震壁、天井や床などのことを指し、
要するに「ここを解体してしまうと建物が中から崩れる」限界まですべてを解体し、
取り除く工事がスケルトン工事となります。
壁を残す と言っても、パーテーションや間仕切…リビングとダイニングを隔てる壁などは
撤去することとなります。
ただし、契約によっては配管設備やダクトなどを残したままの退去となる「半スケルトン
を指定されることがあります。

このように、ほぼすべてを解体・撤去するのでスケルトン工事と呼ばれていますが
すべての場合においてスケルトンにするのが原状回復とは限らないので、
間違えないよう注意が必要です。

 

また、リフォームや改装工事にて、意匠としてあえて配管や鉄骨部をむき出しにしたり
コンクリート打ちっぱなしの壁に仕上げたりすることがありますが、
あちらは「スケルトン仕上げ」などと呼ばれ、目的が異なります。

 

■なぜスケルトン工事をするのか

①建物のメンテナンス・修繕のため

目に見えて雨漏りがしていない・傷がないなどの場合でも
外壁にダメージがあり、風雨にさらされ、断熱材にカビができてしまったりしている場合、
通常の解体では気付くことができませんが、
スケルトン工事によりむき出しにすることでダメージを受けている箇所を確認・修繕できることがあります。

また、築年数がかさみ、古くなったため現在では不要となった配線や設備を撤去することができます。
同様に、耐震・耐火基準が年月が経ち変わった際はそのまま現在の基準に補強することができます。

 

②間取りやデザインの変更のため

オフィスの場合はあまりこのようなことはありませんが、飲食店など貸店舗の場合、
例えば同じ飲食業でも業態や食べ物の種類により設備が大きく異なる事が多いので、
退去の際建物のオーナー(貸主)から「スケルトン」での退去をお願いされることがあります。

また、一般的にはスケルトンの状態で店舗を借りた際は、スケルトンにて店舗の退去をお願いされることが多いようです。
(スケルトン戻し と呼ばれます)

すべてを取り払うことで次の借主はすべてを一からデザインし取り揃えることができるので、
以前まであった店舗のイメージを刷新して営業することができます。

なお、補足ではありますが、反対の用語として「居抜き」がございます。
前に利用していた借主の什器やお店の設備を残したまま退去する物件のことで、
新しい借主としては設備や物を揃える際、負担が少なく済む可能性があります。

 

■スケルトン工事の特徴

①解体箇所が多くなるため、当然ながら廃棄物の処理量が増える

②工期は短くなる可能性がある
(すべてを解体する分、作業が簡略化されるため)

③施工範囲が広くなる可能性が高い

①を除き、②、③に関しては必ずしもそうであるとは限らないため、
施工箇所(原状回復をしなければならない箇所)の範囲や区分などは
契約書をよく読み、貸主側としっかり確認をしましょう。

 

■スケルトン工事のポイント

①工事の範囲を確認する

前回記事同様、まずは工事を指定された範囲を確認しましょう。
配管は残すのか、什器もすべて撤去するのかなど、スケルトン工事だからと
確認をせず業者に依頼をしてしまうと後々トラブルとなる可能性があります。
例えば、入居時点でパーテーションが1つ設置してあった場合、
そのパーテーションも撤去するのかしないのか確認する必要があります。

また、確認を済ませることで業者や貸主とのやり取りもスムーズになります。

 

②自分で処分できるものは処分してしまう

大きな什器以外の、例えばオフィスチェアやデスクは、不用品買取業者やリサイクルショップに持ち込んで買い取ってもらえるかもしれません。
スケルトン工事として業者に見積もりを取る際はすべて処分費としてかかってしまうため、多少の節約になります。
また、単純に業者が処分するものが減ることで工期短縮となる可能性があります。

 

③複数の業者に見積もりを依頼する

通常の原状回復工事もそうですが、「何の作業にどれくらい費用がかかるのか」
「なぜそれくらいの費用がかかるのか」「期間はどのくらいか」など、
複数の業者に見積もりを取ることでわかりやすくなります。

その際、費用が安いのは魅力的ですが、その業者が省いてはならない工程や作業のカットをしていないか、
よく確認をしましょう。

 

■まとめ

原状回復工事とは「物件から退去する際、元あった状態に戻す工事」を指しますが、
スケルトン工事は、躯体のみを残し、間仕切壁などもすべて撤去することを指す

・スケルトン工事は、建物のメンテナンス・修繕や設備や間取りなど内装のリセットのため行われる

・すべてを解体するため作業が単純になるが、契約内容をよく確認し、広範囲の工事となるため周囲に気を配る必要がある

 

などが考えられます。

原状回復工事やスケルトン工事は通常、そう何度も経験することではないかと思われますので、
不安・疑問に思うことがあればぜひとも弊社にご相談ください。

 

 

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